酒と猫とカラオケ:日本のグランプリへ行こう

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(記事)

カーソン・ユル
Translation: Taku Kaneta

GP北九州が近づいてくるにつれ、自信が出てきました。相手を火炙りにかけるだけでなく、相手と対話するのも上手くなってきたんです。

日本の人たちはよくお酒を飲みますね。日本に来ないとよく分からないことだと思います。「日本では、 仕事の後まで上司と酒の付き合いをするらしいぜ」なんて噂しますが、それがどのくらい重要なことか理解できないんです。 誰かと何かするとしたら、まず飲みでしょう。断ったら変人です。僕も若い人と遊ぶときは、酒を飲んでアーケードゲームとかしますね。 25歳の日本人の女の子と、猫と一緒に過ごせる「猫カフェ」でアルコールを頼んだり。コンビニで更にお酒を買いこんで、 カラオケに行く途中で飲んで、ジャスティン・ビーバーの曲を歌ってる間もまた飲んでたり。 その娘が知ってる海外アーティストがそれだけだったのもあるんですが。それに道端で適当に飲むのも違法じゃないんですよね。 奇妙だけどそんなとき、「ああ、本当に日本にいるんだなあ」って実感します。ある日、警察に道をきいたんですが、 そのときも缶のラム酒を飲んでいました。

飲みはいいですね。パーティーだからとか、社会の潤滑油だからとか、そういう嬉しい理由ではなく、です。 僕にとっては日本語を勉強するという目的に叶うんですね。一人でバーに行って、日本人の団体様のところに行けば、喜んで話してくれますよ。 あまり上手くなくても、日本語がお上手ですねと言ってくれます。でもそれもいいでしょう。一緒に過ごせるのは楽しいですから。 人と一緒に飲むことは、日本語を学ぶのに一番いいやり方だと学びましたね。

残念ながら、お酒を飲んでも漢字は難しいですね。漢字は少なくとも、日本語でマジックを遊ぶには間違いなく必要なんですが。 日本語は英語と全く異なる書記体系なので、カードのテキストをじっと見つめてもあまり進歩しません。スタンダードの構築をプレイするには、 カードプールが狭いですし、大体のデッキが何をしようとしているか知っていることも多いので、そこまで重要ではないですが、 レガシーだったら他の言語でやるのは難しいでしょうね。後は馴染みのないカードを使うリミテッドとかも難しそうです。 日本語でマジック用語を知らないのもありますし、GP北九州ではビートダウンデッキを使う方が楽だったでしょう。 要するに相手にあまり複雑なことを説明する必要のないデッキですね。残念ながら、僕のデッキはマナプールに赤マナが25マナあったり、 《炎の中の過去》を撃ったので《信仰無き物あさり》を赤1マナでフラッシュバックしたりと相手に伝える必要があります。でも幸運なことに、 GPのように大きなイベントだとジャッジの大半はバイリンガルでしょうから、手伝ってくれるのを期待しています。

サイドボード


コンボデッキのサイドボーディングは面白いですね。普通のデッキでサイドボーディングをするときはまず、 対戦相手に効果的なカードは何だろうと考えます。コンボデッキの場合、どんなカードでもメインと交換するとコンボ力が弱まるので、 サイドインするカードは本当に相手にとって効果的なものでなくてはなりません。このことを念頭に置いて、 サイドボードには下のカードを選びました。

4 《無形の美徳》


《無形の美徳》は面白いサイドボードです。デッキがコンボからトークンデッキに豹変します。 長引く消耗戦、《火炙り》で相手を焼き尽くすよりも戦闘で相手のライフを0にする方が楽なゲームで一番輝きます。 《無形の美徳》があれば、《未練ある魂》の表だけでも十分な脅威になるため、《至高の評決》、《ミジウムの迫撃砲》、 《忌むべき者のかがり火》といった全体除去で吹き飛ばされる痛手が和らぎます。また、 《金輪際/Nevermore》や《殺戮遊戯》を持ちこむ相手にも効果的です。

4 《強迫》


サイドにて2つの重大な使命を帯びています。1つ目は、相手の《忌むべき者のかがり火》や《ミジウムの迫撃砲》を引っこ抜いて、 盤面を構築できるようにすることです。

2つ目は手札の情報を得ることです。《強迫》を撃てば、《雲散霧消》や《中略》などの打消しを落としつつ、 相手のこちらに対するゲームプランを見ることができます。《火炙り》はゲーム情報に基づいて、正しくお膳立てをして使うわけですが、 相手の手札が分かれば正解はずっとわかりやすくなります。

4 《灼熱の槍》


《オリヴィア・ヴォルダーレン》が4ターン目に降臨すると最悪。トークンや《若き紅蓮術士》を無慈悲に潰し、大きくなって、 しかもメインデッキには回答がないのです。《灼熱の槍》は《オリヴィア・ヴォルダーレン》に対しての最適な解答なだけでなく、 多目的に使えるカードでもあります。相手の《火打ち蹄の猪》を撃ち落したり、《ゴーア族の暴行者》に対して2:1交換を取れることもあるでしょう。 本体に叩き込んで、《火炙り》に必要な頭数を一体分減らすこともできます。

2 《月の賢者タミヨウ》


《月の賢者タミヨウ》は特定のデッキ用ですね。コントロール戦に強く、プラス能力は打消しや《スフィンクスの啓示》用のマナを縛りますし、 マイナス能力はアドバンテージ勝負になったときドローエンジンとして機能します。5マナのダメージ軽減付き《予言》なこともありますが、 それでも十分でしょう。

1 《ムーアランドの憑依地》


《ムーアランドの憑依地》はタミヨウと似たような役割を果たします。大体セットで運用しますね。 土地が止まらないようにするための追加の土地であり、相手の除去に対抗する機能もあります。打ち消されない、 回避能力のあるクリーチャーが毎ターン出てくるのは対処が難しいでしょう。

デッキ紹介は以上で、詳細に渡って工夫したことも伝えたつもりです。嬉しいことに《火炙り》デッキの創始者、 MOのcjlack92ことコーリー・ラックがデッキ解説に来てくれました。GP北九州へ向かう新幹線の中でこれを書いているのですが、 結果もお知らせします。動画も一緒にどうぞ!

カーソン・ユル
Translation: Taku Kaneta

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